プロテオミクスを用いたIgG4関連疾患の疾患特異的自己抗原の同定と診断法の確立

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20790694
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 膠原病・アレルギー内科学
• 研究機関: 札幌医科大学
• 研究代表者: 山本 元久 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80404599)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• キーワード: IgG4関連疾患 / ミクリッツ病 / プロテオミクス / 免疫沈降 / 自己抗原

研究概要

全身性IgG4関連疾患の代表的な疾患であるミクリッツ病では、症例の約25%に低補体血症を、約50%に血中の免疫複合体が検出される。今回、ミクリッツ病28例の血清から、免疫沈降法により免疫複合体を抽出した。酸解離法により、構成している抗原および抗体の質量解析を実施し、ミクリッツ病に特異的にみられる13.1kDの蛋白を発見した。血清中のこの蛋白に対する抗体の有無を確認することにより、全身性IgG4関連疾患の診断が容易になると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Proteomics analysis in 28 patients with systemic IgG4-related plasmacytic syndrome (SIPS) (2010)
  • 著者名/発表者名: Yamamoto M, et al
  • 雑誌名: Rheumatol Int 30 ページ: 565-568
  • 査読あり
• [雑誌論文] The analysis of interleukin-6 in the patients with systemic IgG4-related plasmacytic syndrome (SIPS) - Expansion of SIPS to the territory of Castleman's disease (2009)
  • 著者名/発表者名: Yamamoto M, et al
  • 雑誌名: Rheumatology (Oxford) 48 ページ: 860-862
  • 査読あり
• [雑誌論文] A case of reversible hyposmia associated with Mikulicz's disease (2009)
  • 著者名/発表者名: Takano K, Yamamoto M, et al
  • 雑誌名: Otolaryngol Head Neck Surg 141 ページ: 430-431
  • 査読あり
• [雑誌論文] roposal for a new clinical entity, IgG4-positive multi-organ lymphoproliferative syndrome: Analysis of 64 cases of IgG4-related disorders (2009)
  • 著者名/発表者名: Masaki Y, Dong L, Kurose N, Kitagawa K, Morikawa Y, Yamamoto M, et al
  • 雑誌名: Ann Rheum Dis 68 ページ: 1310-1315
  • 査読あり
• [雑誌論文] 全身性IgG4関連疾患 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 雑誌名: 感染・炎症・免疫 39巻 ページ: 44-47
• [雑誌論文] 全身性IgG4関連疾患 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 雑誌名: 検査と技術 37巻 ページ: 610-616
• [雑誌論文] Mikulicz's disease and the extraglandular lesions.
  • 著者名/発表者名: Yamamoto M, et al
  • 雑誌名: Curr Immunol Rev (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mikulicz's disease and the extraglandular lesions.
  • 著者名/発表者名: Yamamoto M, et al
  • 雑誌名: Curr Immunol Rev (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Clinicopatho -genic similarities between Mikulicz's disease and Kuttner tumor
  • 著者名/発表者名: Takano K, Yamamoto M
  • 雑誌名: Am J Otolaryngol (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] 全身性IgG4関連疾患
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 雑誌名: 臨床病理 (in press)
• [雑誌論文] IgG4関連ミクリッツ病とシェーグレン症候群
  • 著者名/発表者名: 高橋裕樹, 山本元久, 他
  • 雑誌名: 臨床免疫・アレルギー科 (in press)
• [学会発表] IgG4関連疾患って一体何?-膠原病内科医の立場より ミクリッツ病とIgG4関連疾患 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第4回IgG4研究会
  • 発表場所: 新潟長岡
  • 年月日: 20100300
• [学会発表] ステロイド治療が及ぼすIgG4関連ミクリッツ病の唾液腺分泌能における長期的予後に関する検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第37回日本臨床免疫学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20091100
• [学会発表] 当科で経験したsystemic IgG4-related plasmacytic syndrome (SIPS) 55例の臨床的特徴の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第59回日本アレルギー学会秋季学術大会
  • 発表場所: 秋田
  • 年月日: 20091000
• [学会発表] Serological and pathological analysis of 46 patients with Mikulicz's disease (2009)
  • 著者名/発表者名: Yamamoto M, et al
  • 学会等名: The 10th International Symposium on Sjogren's syndrome
  • 発表場所: Brest, France
  • 年月日: 20091000
• [学会発表] (5)山本元久, 他, IgG4関連ミクリッツ病におけるアレルギーおよび炎症反応関連遺伝子の発現解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第18回日本シェーグレン症候群学会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 20090900
• [学会発表] IgG4関連ミクリッツ病の再燃に関連する臨床的因子の検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第53回日本リウマチ学会総会・学術集会・第18回国際リウマチシンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20090400
• [学会発表] 血清IL-6高値を呈した全身性IgG4関連疾患の1例 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第3回IgG4研究会
  • 発表場所: 神戸舞子
  • 年月日: 20090300
• [学会発表] Mikulicz病に合併した間質性腎炎の1例 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第3回北海道腎カンファレンス
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20081000
• [学会発表] プロテオミクスを用いた全身性IgG4関連疾患における免疫複合体の解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第17回日本シェーグレン症候群研究会
  • 発表場所: 岐阜
  • 年月日: 20080900
• [学会発表] Systemic IgG4-related plasmacytic syndrome (SIPS)-多領域に跨がる新しい疾患概念の確立に向けて (2008)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第17回札幌臨床免疫・アレルギーの集い
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20080700
• [学会発表] 全身性IgG4関連疾患における血清補体価および免疫複合体の解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 学会等名: 第52回日本リウマチ学会総会・学術集会・第17回国際リウマチシンポジウム
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20080400
• [図書] IgG4関連疾患への誘い (2010)
  • 著者名/発表者名: 山本元久, 他
  • 総ページ数: 69-77
  • 出版者: 前田書店
• [図書] シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋裕樹, 山本元久
  • 総ページ数: 172-184
  • 出版者: 診断と治療社