研究概要 |
IL-33誘導性喘息モデルにおいて、免疫系細胞の果す役割の解明のため、IL-33誘導性喘息発症に介在する細胞をそれらの細胞欠損マウスを使って同定し、介在する細胞の探索を進めた。具体的に利用可能な免疫系細胞欠損マウスはT・B細胞欠損(Rag-2欠損及びscid/scid)、マスト細胞欠損(W/Wv及びWsh/Wsh)、NKT細胞欠損(CD1d欠損)、好塩基球欠損(抗好塩基球抗体投与による好塩基球の除去(Blood 2007 110 (3) : 913-20))マウスであり、各々、正常細胞の養子移入による機能回復実験をすることで該当細胞の関与についての十分性の検討を行い、IL-33誘導性喘息モデルの炎症誘導においてT,B細胞が不要であることが示唆された。 アレルギー病態におけるIL-33の役割を明らかにするためには、IL-33の直接吸入だけでなく、IL-33欠損マウスを使った異種抗原免疫による人工喘息モデルにおいても確認の必要があり、IL-33欠損マウスを理化学研究所発生・再生科学総合研究センター動物資源開発室との共同研究により開発し、OVAによる人工喘息モデルによってその効果を確認した。
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