1.レプチン欠損・受容体欠損MRL/1prマウスの作成 SLE自然発症モデルであるMRL/1prマウスとレプチン欠損マウスであるob/obマウスおよび、レプチン受容体欠損マウスであるdb/dbマウスを戻し交配を繰り返すことにより、MRL/1prマウスをバックグラウンドとしたレプチン欠損マウスとレプチン受容体欠損マウスを作成することに成功した。これらのマウスではMRL/1prマウスでみられるSLE病変が軽微であることが示され、現在論文投稿に向け準備中である。. 2.レプチンのB細胞に対する抗アポトーシス作用 低栄養状態では血中レプチン濃度が低下し、末梢血や骨髄B細胞の著明な減少を来し、特に骨髄においてpro B細胞、pre B細胞の減少が著しいことを示した。B細胞の減少はレプチン投与により回復を認めた。 低栄養状態では骨髄においてアポトーシス細胞が増加し、レプチン投与により減少した。レプチン受容体欠損マウスでも同様のB細胞の減少がみられ、レプチン投与により回復しなかった。レプチンによる骨髄B細胞に対する抗アポトーシス作用はin vitroでは認められかったこと、レプチン受容体欠損マウスからscidマウスへの骨髄移植ではコントロールマウスと同様の正常なB細胞数、分画がみられたことから、レプチンのB細胞に対する作用は直接作用よりも骨髄間質細胞などを介した間接的な作用である可能性が示された。以上の成果を論文投稿中である。
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