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2008 年度 実績報告書

難治性のバイオフィルム関連感染症に対する新しい治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20790714
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

金子 幸弘  国立感染症研究所, 生物活性物質部, 研究員 (90469958)

キーワード難治性感染症 / バイオフィルム / 新規治療 / ガリウム / 鉄 / 真菌
研究概要

<研究内容及び成果>
バイオフィルムに関連した感染症は多様であり、すべての細菌性感染症の65%以上が何らかの形でバイオフィルムに関連しているといわれている。また、これらの感染症は、難治性かつ重篤であり、社会的にも大きな問題である。バイオフィルムに対する有効な新しい治療法の開発のため、以下の研究を行った。
1)ガリウム(Ga)についての検討: ガリウム(Ga)は鉄の利用を阻害することで、細菌の増殖およびバイオフィルムの形成を阻害することが分かっており、その発展のため以下の研究を行った。
Gaと抗菌薬との併用効果: 抗菌薬との併用による、拮抗、相加、相乗効果。浮遊菌に対する併用では、トブラマイシン、シプロフロキサシンは相加的な効果を示さなかった。今後、バイオフィルムでの検討が必要である。
Gaの安全性: 細胞毒性および動物実験による安全性の評価 細胞毒性に関する実験では、100mMの濃度でも細胞毒性を示さなかった。動物に対しては、250mMの濃度の溶液を50μlずつ吸入させた場合でも明らかな毒性は認めなかった。
Gaの作用機序: Gaに対する耐性菌の解析の中から作用機序に関する知見を得る。トランスポゾンミュータゲネシスの結果、複数の鉄輸送に関する遺伝子欠損株が得られた。現在、ワシントン大学で詳細の解析中である。
2)真菌のバイオフィルムに対する抗真菌薬の効果および耐性機序について
バイオフィルムは抗真菌薬に耐性であるが、その耐性機序としてストレス関連遺伝子が関与していることが分かってきた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 緑膿菌バイオフィルムに対するガリウム(Ga)の作用についての検討2009

    • 著者名/発表者名
      金子幸弘
    • 学会等名
      第43回緑膿菌感染症研究会
    • 発表場所
      京都府京都市山科区京都薬科大学愛学館愛学ホール
    • 年月日
      2009-02-06
  • [学会発表] Candida albicansのbiofilmに対するミカファンギンとボリコナゾール、アムホテリシンBとの併用効果2008

    • 著者名/発表者名
      金子幸弘
    • 学会等名
      第52回日本真菌学会総会, 第7回国際クリプトコックス会議
    • 発表場所
      長崎県長崎市茂里町長崎ブリックホール
    • 年月日
      2008-09-10
  • [学会発表] 難治性緑膿菌呼吸器感染症に対するガリウム治療の試み2008

    • 著者名/発表者名
      金子幸弘
    • 学会等名
      第48回日本呼吸器学会学術講演会
    • 発表場所
      兵庫県神戸市中央区神戸コンベンションセンター
    • 年月日
      2008-06-17

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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