研究課題
若手研究(B)
C型肝炎ウイルス(HCV)は、脂質ラフトで複製することが報告されている。我々は、脂質ラフトを構成するとされているスフィンゴミエリンがRNA dependent RNA polemeraseであるHCV-NS5Bと結合することで複製に寄与することを報告した。今回我々は、スフィンゴミエリンだけでなく他のスフィンゴ脂質もHCV複製に寄与することを見出した。さらに、これらスフィンゴ脂質がHCV-NS5Bと結合するだけでなく、積極的に機能を亢進させることを明らかにした。また、ヒト肝臓型キメラマウスを使用したin vivoにおける実験系でも、抗HCV効果に比例してスフィンゴ脂質の減少を認め、HCV複製にスフィンゴ脂質が重要であることを示した。以上の結果は、スフィンゴ脂質が抗HCV薬の有望な標的であることを示しており、新規薬剤の開発につながることが期待された。
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