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2009 年度 実績報告書

体性幹細胞を用いた糖尿病治療

研究課題

研究課題/領域番号 20790733
研究機関熊本大学

研究代表者

松本 志郎  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70467992)

キーワード移植・再生医療 / 糖尿病 / 細胞移植治療
研究概要

本研究では時年度、ラット唾液腺由来前駆細胞(ラットSGP)ーインスリン分泌細胞に分化誘導した後、糖尿病/免疫不全マウス(AKITA/SCIDマウス)への細胞移植を行い、移植効果を検討した。【方法】ドナー細胞はラット唾液腺由来前駆細胞を用いた。レシピエントにはAKITA/SCIDマウス(6~8週齢、メス、移植群n=15;コントロール群n=5)を用いた。前駆細胞はNewport Green(NG)を用いて染色を行い、フローサイトメトリー法で陽性細胞分画を採取した。フローサイトはFACSariaIIを新たに導入することで更に効率を上げた。採取したNG陽性細胞はGLP-1含有分化誘導培地にて分化誘導した後にインスリン分泌試験を行った。インスリン分泌能の評価はELISA法を用いておこなった。インスリン分泌量が多い細胞群を選択し、体重100g当たり移植細胞数1×10^6の割合で賢皮膜下に移植した。移植後の血糖変化を経時的に測定した。【成績】ラット唾液腺由来前駆細胞を当研究室で合成した特殊無血清培地を用いて培養した。この調整培地によるβ細胞への分化誘導効率は全細胞の30%程度であった。更に、Newport Green DCF(Molecular Probes)を用いてインスリン陽性細胞を蛍光染色した。このインスリンを含有したインスリン陽性細胞をFACSAriaIIを用いて陽性細胞分画だけを分離した。この細胞を培養し増殖させた。培養には分化誘導特殊培地を用いた(内容は明らかにできない)。更にELISA法を用いてインスリン分泌量の多い細胞を判別し、増殖させた。これにより最もインスリン分泌能の高い細胞集団が得られた。この高インスリン分泌ラットSGPを用いてAKITA/SCIDマウスの腎皮膜下へ移植実験を行った。その結果、移植した全ての個体で血糖が改善した(558±68.7vs. 323±111、p<0.001)。また、分離細胞の高効率保存方法を確立した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Glycine regulate proliferation and differentiation of salivary gland derived progenitor cells.2009

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Y, Matsumoto S.
    • 雑誌名

      Cell and Tissue Research. 336(2)

      ページ: 203-212

    • 査読あり
  • [学会発表] Overall outcomes of partial living transplantation for inherited metabolic diseases in South-Western Japan2009

    • 著者名/発表者名
      松本志郎、中村賢二
    • 学会等名
      九州小児科学会
    • 発表場所
      福岡アクオス
    • 年月日
      2009-11-01

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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