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2009 年度 実績報告書

小児ネフローゼ症候群における小胞体ストレスの分子生物学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 20790740
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

島 友子  和歌山県立医科大学, 和歌山県立医科大学・医学部, 助教 (60433364)

キーワード小胞体ストレス / ネフリン / ネフローゼ症候群 / 小胞体関連分解 / アポトーシス
研究概要

ネフローゼ症候群で、糸球体係蹄壁のバリア機能が破綻し、タンパク尿が発現する機序はほとんど解明されていない。特発性ネフローゼ症候群を含む後天性腎疾患では、細胞膜に存在するべきネフリンの細胞質内異常蓄積現象が確認されており、小胞体ストレスによるネフリンの輸送障害、病的細胞質内蓄積によると推測されている。しかし、これまでのところヒトにおける後天性腎疾患での小胞体ストレスの有無の検討はなされておらず、今回小児ネフローゼ症候群における小胞体ストレスの有無を明らかにすることを具体的な目的とする。
今年度は臨床的に得られた腎生検検体を用いるための倫理審査を完了し、症例の蓄積を行った。小胞体ストレス応答としてUPR(unfolded protein response)により活性化される分子シャペロンGRP78とGRP94の発現の検討をタンパクレベルで検討し、ネフローゼ症候群における異常を確認した。今年度の新たな知見として薬剤使用との関連が示唆されており、臨床上特に有用と考えられる。
今後、小胞体ストレスを示すネフリンの局在をネフリン抗体により検討し、さらにネフリンの合成状況をRT-PCR法により検討する。UPR(unfolded protein response)により活性化される分子シャペロンを遺伝子レベルでも検討する。また、小胞体関連分解に重要なユビキチン化を抗ユビキチン抗体で検出する。さらに、小胞体ストレス関連としてアポトーシスを評価すると共に、抗活性型caspase-3抗体、抗caspase-12抗体を用いてアポトーシスの状態を検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Increased chymase-positive mast cells in children with crescentic glomerulonephritis.2009

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Togawa, Yuko Shima
    • 雑誌名

      Pediatric Nephrology 24

      ページ: 1071-1075

    • 査読あり
  • [学会発表] 和歌山県立医大における取り組み2009

    • 著者名/発表者名
      島友子
    • 学会等名
      第39回日本腎臓病学会西部学術集会
    • 発表場所
      県立文化会館(和歌山県)
    • 年月日
      2009-10-16
  • [学会発表] 重症小児IgA腎症における治療後腎IgA沈着消失の臨床病理学的意義2009

    • 著者名/発表者名
      島友子
    • 学会等名
      第52回日本腎臓病学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-06-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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