研究概要 |
(1)データ収集・整理 現在までに、以下のデータを入手、整理した。(1)人間生活工学研究センター調査(1992-1994年度)による、0-20歳、身長、体重、腹囲(ウエスト囲・腸骨稜囲)の計測値(2)本研究に協力可能な小、中学校および慶應義塾大学病院小児科における小児の身長、体重、腹囲の計測値(一部縦断的データを含む)、および身体診察所見、血液検査データ (2)データ分析 (1)-(1)のデータ(1992-1994年度)を用い、BMI(体重/身長^2)および腹囲の関係から、「かくれ肥満」(BMI95パーセンタイル値未満、かつ腹囲95パーセンタイル値以上)および「かくれやせ」(BMI5パーセンタイル値以上、かつ腹囲5パーセンタイル値未満)の性別年齢別頻度を算出した。BMI、腹囲のパーセンタイル基準値は、本研究者による既報データ(Ann Hum Biol 33 : 444-453, 2006, Eur J Pediatr 166 : 655-661, 2007)を用いた。その結果、「かくれ肥満」(6-18歳)の頻度は男性0.2%、女性0.7%、「かくれやせ」(6-18歳)の頻度は男性2.8%、女性3.4%であった。「かくれ肥満」・「かくれやせ」は女性においてより多い可能性が示されたが、その明らかな年齢別傾向は男女とも見いだせなかった。上記の「かくれ肥満」・「かくれやせ」の定義については、「かくれやせ」の方が「かくれ肥満」よりかなり多く見出されたことからも、各集団における健康障害の有無による再検討の必要性が示された。
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