急性前骨髄性白血病(APL)に対するall-trans retinoic acid(ATRA)療法は、分子標的療法である。ATRAと化学療法の併用により高い寛解率が得られるようになった。しかし、ATRA投与により、薬物耐性の出現が問題となった。その原因として、薬物代謝の亢進、耐性遺伝子の出現があげられる。そのため新たな創薬および分化誘導機構の解明が最重要課題である。我々は、分化過程において抗菌ペプチドであるdefensinが誘導されることを見いだした。さらにこの現象を培養細胞においても確認した。
|