研究概要 |
ハプテンによる樹状細胞活性化の過程において血小板から放出されるCD40 ligandが関与しているかどうかを検討するため、健常人よりクエン酸緩衝液を用いて採血し、遠心を繰り返すことにより得られた濃厚血小板浮遊液を、代表的ハプテンであるdinitrochlorobenzen(DNCB), NiCl2と,danger signalであるATPで刺激し、培養上清中のCD40 ligandをQuantikine CD40 ligand immunoassyで測定した。そうすると無刺激の状態での培養上清中のCD40 ligandが5.3pg/mlであったのに対し、1000μM NiCl2で刺激した合は8.8pg/ml,30μM DNCBで刺激した場合は10.0pg/ml,100μM DNCBで刺激した場合は31.8pg/ml,100μM ATPで刺激した場合は21.3pg/mlであり、ハプテンまたはdanger signalの刺激により、血小板からのCD40 ligandの放出が増加した。次に、血小板と樹状細胞のinteractionを明らかにするために、単球系cell-lineであるTHP-1にIL-1βとIL-8のpromotorの下流にルシフェラーゼを導入したcell-lineの確立を行った。現在それらの細胞は単独でDNCBやNiCl2などのハプテン刺激に対してreporter活性の亢進認めており、今後はこのcell-lineを使用して血症板とのinterractionを検討していく予定である。
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