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2008 年度 実績報告書

特異的DNAメチル化異常を応用した新規悪性黒色腫マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20790787
研究機関筑波大学

研究代表者

古田 淳一  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30436274)

キーワード癌 / エピジェネティクス / 悪性黒色腫 / DNAメチル化 / 腫瘍マーカー
研究概要

手術材料におけるメチル化解析を行う準備を進めた。倫理委員会承認済みの手続きで患者同意を得て手術材料を収集した。悪性黒色腫50例, 色素性母斑と正常皮膚各30例, 正常リンパ節20例, スピッツ母斑10例を得た。ホルマリン固定パラフィン包埋組織は, 厚さ20μmに薄切し脱パラフィン処理後, 腫瘍組織を注意深く削り取った。新鮮凍結標本は, 切除後直ちにメスや剪刀あるいはデルマパンチを用いて腫瘍組織を分取した。これら腫瘍組織からDMを抽出し, バイサルファイト処理した。これは, 非メチル化シトシンはウラシルに変換される一方, メチル化シトシンはほとんど変換されずシトシンのまま残され, メチル化の有無はシトシン, ウラシルという塩基情報に変換される処理である。
本年度で処理を完了させ, メチル化状態を調べる検体の準備が整った。メチル化状態の解析にはメチル化特異的PCR法により行った。調べたい部位200bpほどの区間で、3から6個のCpG部位を含むようにプライマーを設定する。プライマーセットはメチル化されているとき, メチル化されていないときの配列にそれぞれ特異的に設計され, バイサルファイト処理後のDNAをテンプレートとしてPCR反応が行われる。メチル化特異的プライマーセットでPCR産物がみられればその部位にメチル化有り、非メチル化特異的プライマーセットでみられればメチル化無し, のDNA鎖がそれぞれ存在することが示される半定量ないし定性的な解析法である。PCR反応のアニール温度やサイクル数により反応の感度や特異度が変わるため, 条件の設定が重要である。適切な感度と特異度が得られるプライマーセットの設計及び条件検討が終了した。次年度は, これらの検体とプライマーセットを用いてメチル化状態を調べ, 悪性黒色腫マーカーの候補となるCpGアイランドの抽出を目指す。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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