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2008 年度 実績報告書

皮膚アレルギー性炎症におけるEP3受容体の作用機構の解明とその創薬への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20790798
研究機関京都大学

研究代表者

本田 哲也  京都大学, 医学研究科, 助教 (40452338)

キーワードアレルギー・喘息 / 免疫 / プロスタグランジン
研究概要

前年度は、主にマウス皮膚アレルギー炎症モデルを用いて、EP3受容体の役割を解析した。ハプテンであるDNFBを用いた接触皮膚炎モデルを用いた。DNFBをC57BL/6マウスの腹部に塗付(感作)し、その5日後にDNFBを耳介に塗付し(惹起)、24時間後における耳介腫脹変化・組織変化を指標にアレルギー炎症を観察したところ、EP3作動薬の全身投与群において、有意に炎症反応は抑制されていた。EP3受容体の局在を知るため、皮膚でEP3受容体に対する免疫染色を行ったところ、皮膚ケラチノサイトに発現が強く認められた。よってEP3作動薬は皮膚局所に投与し、その炎症抑制効果を検討したところ、局所投与においてもアレルギー炎症を抑制した。次に、EP3作動薬の投与によりどのような遺伝子変化が生じて炎症抑制につながっているかを解析するため、同様の皮膚炎モデルにおいて、EP3作動薬投与群、非投与群から炎症皮膚を採取し、RNAを調整して、マイクロアレイにて遺伝子発現を網羅的に解析し、比較した。すると、EP3作動薬投与群において、種々のケモカインが抑制されていたが、中でもCXCL1ケモカインの発現が最も強く、有意に抑制されていた。CXCL1ケモカインはケラチノサイトから産生される、好中球遊走に強く関与するケモカインである。よって、好中球の浸潤程度を、コントロール群、EP3作動薬投与群にて比較したところ、好中球浸潤はEP3作動薬投与群において有意に低下していることが確認され、EP3作動薬の作用部位はケラチノサイトからのCXCL1ケモカイン産生制御であることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ProstaglandinE2-EP3 signaling suppress skin inflammation by inhibiting keratinocyte activation in mouse contact allergy2008

    • 著者名/発表者名
      本田哲也
    • 学会等名
      International Investigative Dermatology 2008
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      2008-05-17

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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