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2009 年度 実績報告書

皮膚アレルギー炎症におけるEP3受容体の作用機構の解明とその創薬への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20790798
研究機関京都大学

研究代表者

本田 哲也  京都大学, 医学研究科, 助教 (40452338)

キーワードアレルギー・喘息 / 免疫 / プロスタグランジン
研究概要

本研究は、生理活性脂質の一種であるプロスタグランジンE2受容体のひとつ、EP3受容体の抗アレルギー炎症効果について、そのメカニズムと創薬への応用を検討したものである。研究初年度において、EP3受容体選択的作動薬の投与により、マウス皮膚アレルギー炎症モデルである接触過敏反応が有意に抑制されることを見出した。更に、EP3受容体が皮膚ケラチノサイトに存在し、EP3受容体作動薬の投与により好中球遊走因子であるCXCL1、CXCL2といったケモカインが抑制され、皮膚への好中球浸潤が抑制されることを見出していた。すなわち、EP3作動薬はケラチノサイトに作用することで抗炎症効果をもつことが示唆された。よって本年度は、EP3作動薬の作用部位がケラチノサイトであることを更に検証すべく、野生型マウスにEP3受容体欠損マウスの骨髄を移植し、ケラチノサイトのみがEP3受容体を発現しているキメラマウスを作成し、EP3受容体作動薬の抗炎症効果を検討した。このキメラマウスにおいても、EP3作動薬は抗炎症効果を発揮した。よって、EP3作動薬は血球系細胞ではなくケラチノサイトに作用して、その抗炎症作用を持つことが確認された。表皮をターゲットとした抗炎症薬はこれまで例がなく、EP3作動薬が新規抗アレルギー炎症薬になる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Prostaglandin E(2)-EP3 signaling suppress skin inflammation in mouse contact hypersensitivity.2009

    • 著者名/発表者名
      本田哲也
    • 雑誌名

      Journal of Allergy and Clinical Immunology 124

      ページ: 809-818

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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