相に基づいた呼吸同期では、肺照射線量と治療時間のいずれの点でも呼気と吸気は同等と考えられる。振幅に基づいた呼吸同期では、呼気よりも吸気での同期でより肺線量を減らせるが、照射時間は大きく延長する。相に基づいた呼吸同期で呼気に同期照射を行う場合、呼吸周期の3/10の長さの同期範囲にて、肺照射線量の十分な低減が可能で、かつ治療時間の延長は許容範囲内であると考えられる。 呼吸同期を行うべき肺癌患者を選ぶ上で、腫瘍の三次元的な呼吸性移動、腫瘍の頭尾側の呼吸性移動、頭尾側の腫瘍の位置の3つは有用な因子であり、腫瘍容積は有用でないと考えられる。
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