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2008 年度 実績報告書

高精度多剤耐性タンパク質活性測定放射性プローブの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 20790924
研究機関独立行政法人放射線医学総合研究所

研究代表者

菊池 達矢  独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (90392224)

キーワード多剤耐性タンパク質 / 放射性プローブ / PET / 脳
研究概要

本研究の目的は、多剤耐性タンパク質の活性を定量測定し得る放射性プローブの開発である。なかでもP糖タンパク質(P-gp)を測定対象としたプローブの開発研究を推進する。多剤耐性タンパク質の活性測定は、薬剤開発や薬物治療方針の策定に大きく寄与し、インビトロ・インビボ問わず盛んに行われているが、インビボにおける定量的な測定は未だ成し遂げられていない。そこで本研究では、これまでに開発した方法論と化合物を応用し、当該自的を達成する放射性プローブを開発する。N-フルオロエチル-4-ピペリジンメタノール(FEP-4MOH)は、血液から脳への移行は極めて低い一方、脳からは排出されることから、なんらかの排出機構の関与が強く示唆されており、なかでもP-gpの関与が有力視されている。そこで、その脳内動態にP-gpの関与が示唆されているFEP-4MOHの検討を行なった。しかしながら、P-gp、乳がん耐性タンパク質(BCRP)、および多剤耐性関連タンパク質(MRP1-5)を発現(inside-out)した小胞へのFEP-4MOHの取り込みは認められず、またP-gp、BCRP、およびMRP1、2をノックアウトしたマウスにおける脳からの排出速度も野生型と同じであった。以上のことから、FEP-4MOHの脳からの排出はP-gp、BCRP、MRP1もしくはMRP2のどのドランスポータによるものではないことが示された。このことから、未知のトランスポータの関与も示唆されるが、当該化合物の低分子量から近年注目されているmultidrug and toxin extrusion (MATE)の関与も予測される。そこで、FEP-4MOHについてはMATEを発現した卵母細胞などを用いての脳排出経路の検討が必要と考えられた。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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