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2009 年度 実績報告書

肝硬変に対する新規細胞遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20790936
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

上野 昌樹  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90405465)

キーワード肝硬変 / 肝再生 / 遺伝子治療 / 細胞治療 / heoatocyte growth factor
研究概要

四塩化炭素障害肝マウスに対し,hepatocyte growth factor(HGF)発現アデノウイルスベクターが導入された骨髄間質細胞の投与実験を行った.レシピエントマウスの摘出肝組織を砕片し,タンパクを抽出.HGFのELISA測定にて,コントロール群と比較してHGFタンパク発現に有意な差を確認した.肝障害にともなう肝線維化の程度は,NIH imageを用いて半定量的に測定し,HGF発現骨髄移植群は,コントロール群と比較して,線維化の程度が有意に改善していた.また血液生化学検査においてでは,線維化マーカーである血清ヒアルロン酸値とアルブミン値の有意な改善をHGF発現骨髄間質細胞移植群において認めた.また,顕微鏡観察にて,移植した細胞は肝臓内に分布することを確認できた.しかし,コロニーを形成するには至らず,移植細胞の機能解析を行うには至らなかった.
70%肝切除モデルにおいてでは,HGF発現骨髄間質細胞移植群は,PCNA染色による細胞増殖活性の測定にて,有意に多くのPCNA陽性細胞を観察した.また,残肝重量の増加も認め,生存率の向上に寄与した.しかし,PCNA陽性細胞が移植細胞によるものと断定するには至らなかった.
一方,HGF遺伝子発現アデノウイルスベクター単独投与による実験系でも同様に,線維化の改善,血清ヒアルロン酸・アルブミン値の改善を認めたが,HGF発現骨髄間質細胞移植の実験系と比較して同等の結果であり,よって,HGF発現骨髄間質細胞移植による肝再生に関わる効果の上乗せを証明するには至らなかった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A new prediction model of postoperative complications after major hepatectomy for hepatocellular carcinoma.2009

    • 著者名/発表者名
      Ueno M, et al.
    • 雑誌名

      Digestive Surgery 26

      ページ: 392-399

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prognostic impact of treatment modalities on patients with single nodular recurrence of hepatocellular carcinoma.2009

    • 著者名/発表者名
      Ueno M, et al.
    • 雑誌名

      Surgery Today 39

      ページ: 675-681

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Xanthogranulomatous cholecystitis : the use of preoperative CT findings to_differentiate it from gallbladder carcinoma.2009

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama K, et al.
    • 雑誌名

      J hepatobilliary Pacrat Surgery 16

      ページ: 333-338

    • 査読あり
  • [学会発表] 肝細胞癌(HCC)に対するHr2以上の肝切除における新たな術後合併症予測式の確立.2009

    • 著者名/発表者名
      上野昌樹
    • 学会等名
      日本外科学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2009-04-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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