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2009 年度 実績報告書

リンパ内皮細胞の増殖・生存シグナルの解析とリンパ管腫に対する臨床治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20790942
研究機関独立行政法人国立成育医療研究センター

研究代表者

藤野 明浩  国立成育医療センター(研究所), 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (50306726)

キーワードリンパ管腫 / 試験管内スクリーニング / リンパ管腫モデル動物 / PI3K / AKT
研究概要

<ヒトリンパ管腫切除標本における細胞内活性化シグナル伝達の検討及び既存リンパ管細胞株及びリンパ管腫由来細胞株に対する阻害剤効果の検討>
リンパ管腫の嚢胞内皮細胞においては増殖因子受容体としてVEGFR-2及び-3の発現の上昇が報告されており、下流にあたるMAPK、PI3K/AKT経路の活性化が予想される。これらの活性化の度合いを正常組織のリンパ管内皮における発現を免疫染色にて比較検討した。PI3K/AKTの活性化はリンパ管腫組織内のリンパ管腫内皮細胞上で高発現であることが確認された。リンパ管内皮のマーカーとして、既に確立されているD2-40、Podoplanin、Proxl抗体を用いた。引き続きリンパ管腫内皮由来細胞株、市販されているリンパ管内皮細胞を含むHUDMEC等を用いて、in vitroでリンパ管内皮細胞のシグナル伝達阻害剤に対する反応をアポトーシスアッセイにて検討した。現在までの検討の限りではリンパ管腫に特異的な反応は認めらなかった。またリンパ管腫由来内皮細胞に対しては、gene chipを用いた遺伝子発現検討、全ゲノムメチル化検索等を行いあらたな分子標的の発見を試みている。
<リンパ管腫由来内皮細胞の移植実験>
本年度あらたに2例のリンパ管腫由来細胞株を得、それらを免疫不全NOGマウスに移植した結果、リンパ管腫様組織を作ることが確認された。計7検体全例につき同様の結果を確認できているが、一方市販の正常リンパ管内皮の移植ではリンパ管腫様組織は出来ず、リンパ管腫由来内皮細胞自体がリンパ管腫の原因である可能性が示された。また移植したマウスはリンパ管腫モデル動物として今後活用出来る可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 縦隔疾患 縦隔腫瘍 リンパ管腫2009

    • 著者名/発表者名
      藤野明浩、森川康英
    • 雑誌名

      日本臨床別冊呼吸器症候群III

      ページ: 531-533

  • [学会発表] CHARACTERIZATION OF HUMAN LYMPHANGIOMA DERIVED LYMPHATIC ENDOTHELIAL CELLS2009

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Fujino
    • 学会等名
      56^<th> British Association of Paediatric Surgeons & 10th EUPSA Joint Annual International Congress
    • 発表場所
      Graz, Austria
    • 年月日
      2009-06-19

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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