| 研究概要 |
肺がんの病理学的診断に有用なマーカータンパクを確立することが本研究の目的である。カルボキシペプチダーゼM (Carboxypeptidase M, CPM)は次の理由でその候補と考えられた。すなわち、Epidermal growth factor (EGF)はEpidermal growth factor receptor(EGFR)を活性化させ、下流のシグナル伝達を活性化させて肺がんを進展させると考えられているが、カルボキシペプチダーゼM はこのカスケードの上流でEGFを制御するため、肺がんの進展度との相関が高いと推測した。
以上を明らかにするため、カルボキシペプチダーゼMの発現量と局在を、ヒトの肺がん組織標本、ラットの肺がんモデルを使用して、免疫組織化学的および生化学的に検討した。またヒトでは臨床的な各因子との相関を統計学的に解析する予定である。
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