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2009 年度 実績報告書

肺胞上皮幹細胞の組織再生能に差をもたらす制御因子は何か

研究課題

研究課題/領域番号 20790998
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

羽藤 泰  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (10365281)

キーワード呼吸器外科 / 肺の再生
研究概要

平成20年度から継続して肺胞上皮幹細胞の未分化性維持因子の探索を継続している。まずAngiopoietin-1(Ang-1)のより強力な変異蛋白であるCOMP-Ang1を肺胞上皮特異的に発現するトランスジェニックマウスでは、肺胞上皮幹細胞から上皮細胞への分化抑制が生じている現象がみられ、同マウスの解析を完了した。昨年度から難渋している肺発生モデルから肺胞上皮幹細胞を回収についてであるが、結局既報のCD31-CD45-Sca-1では肺胞上皮幹細胞分画がほとんど存在せず、(1)発生段階においては同分画に相当する細胞外がなく発生段階には寄与していない、もしくは(2)発生段階では肺胞上皮幹細胞は存在するとしても発現プロファイルが異なる、という二つの可能性が考えられた。そこで、肺切除後代償性肺再生モデルでの検討を行った。同モデルでは右側肺からしか細胞が回収できなくなるが、やはり回収率がどうしても少なく、最大で5.0x105個程度程度しか細胞が回収されなかった。これちの細胞からmRNAを回収し、RT2 profiler PCRアレイを用いて、既報め幹細胞特異的遺伝子の発現を検討した。プロファイルが得られた一連の幹細胞特異的遺伝子のなかから、定常状態に比して肺切除後2日の時点で約2倍に発現が高まる分子を同定した。同分子の発現は一ヶ月の時点で定常状態に復帰した。この分子は定常状態では、ほかの上皮細胞に比して肺胞上皮幹細胞で発現が2倍高かった。この分子の発現はFACSと免疫染色で、II型肺胞上皮と肺胞上皮幹細胞にみられると確認された。今後肺胞形態形成における同遺伝子の機能解析を行っていきたいと考えている。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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