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2009 年度 実績報告書

骨肉腫細胞における自己分泌型細胞運動刺激因子と骨形成関連分子の相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20791026
研究機関群馬大学

研究代表者

柳川 天志  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40400725)

キーワード自己分泌型細胞運動刺激因子 / AMF / 骨肉腫 / 糖代謝 / 温熱刺激 / 転移 / FDG-PET
研究概要

前年度に引き続き温熱刺激による骨肉腫細胞の反応を調べた。温熱刺激により転移を促進する分子である自己分泌型細胞運動刺激因子(autocrine motility factor以下AMF)の発現が減弱したことから細胞の運動の変化を測定したところ細胞運動は温熱刺激により著明に減弱した。これらのことから骨肉腫細胞においては温熱刺激によりAMFを介した転移能が抑制されることが示唆された。また骨形成能には大きな変化は認められなかったがマイクロアレイの結果をみると骨形成因子BMPの発現に関してサブタイプによって減弱しているものと増強しているものがありこれらが相殺し合っている可能性が考えられた。
AMFは糖代謝に関わる分子phosphoglucose isomerase(PGI)と相同な蛋白であることが知られている。今年度はAMFの発現がFDG-PETで評価された糖代謝の指標となる値standardized uptake value(SUV)と相関するという知見をもとに転移性骨腫瘍をFDG-PETにて解析した。骨への転移病変のSUVと原発巣のSUVを比較したところ転移病変のほうが優位に高い値を示した。AMFは転移を促進する分子であり転移巣のほうが高い糖代謝を示したことは今までの知見と矛盾しない結果であると考えられた。
悪性腫瘍は骨転移する際に破骨細胞を利用して転移巣を形成することが知られている。上述の結果をもとにして破骨細胞においても糖代謝関連分子、AMF発現を確認している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Role of 2-deoxy-2-[F-18]fluoro-D-glucose positron emission tomography in the management of bone and soft-tissue metastases2010

    • 著者名/発表者名
      Yanagawa T, Shinozaki T, Iizuka Y, Takagishi K, Watanabe H.
    • 雑誌名

      J Bone Joint Surg Br. 92

      ページ: 419-423

    • 査読あり
  • [雑誌論文] EGFR-dependent and independent activation of Akt/mTOR cascade in bone and soft tissue tumors2009

    • 著者名/発表者名
      Dobashi Y, Suzuki S, Sato E, Hamada Y, Yanagawa T, Ooi A.
    • 雑誌名

      Mod Pathol. 22

      ページ: 1328-1340

    • 査読あり
  • [学会発表] リン酸化 autocrine motility factor の機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      柳川天志、渡邊秀臣
    • 学会等名
      第18回日本がん転移学会学術集会・総会
    • 発表場所
      旭川
    • 年月日
      2009-07-23
  • [学会発表] PGI/AMF結合因子PAR14の機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      柳川天志
    • 学会等名
      第7回関東骨軟部腫瘍の基礎を語る会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-04-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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