研究概要 |
〈研究の目標〉アクチン細胞骨格の形成に関与するCLP36と、その新規結合蛋白であるpalladinに焦点をあて、両者の結合が神経再生時の細胞骨格形成において果たす役割を調査検討する。具体的には、CLP36、palladin両者の末梢神経障害後における発現動態、発現の経時的変化、培養細胞での細胞内発現動態を調査し、両蛋白質およびその結合部位の欠損や、結合の阻害を行うと、細胞形態の変化が見られるのか、また、実際の動物での末梢神経再生にどのような影響を与えるのかを検討する。それに加え、CLP36が属するPDZ, LIMを有する蛋白群(Enigma family)とpalladinの結合やmRNA、蛋白の神経損傷後発現についても同じく検討する事を目的とした。また、これまでの結果成果の発表を行い、平行してpalladinの坐骨神経損傷ラットでのCLP36、palladin蛋白の発現変化、両者の欠損状態での神経の形態を検討するため、CLP36、PalladinのRNA干渉実験を計画した。 〈研究成果の発表〉CLP36とpalladinの結合部位(Palladin C末端,PDSdomain)、CLP36以外にもRIL Mystique等のEnigma familyがpalladinと結合すること、CLP36とpalladinのラット神経損傷後の発現変化等をまとめ、平成22年4月1日付けNeuroscience lettersにCLP36 interacts with paladin in dorsal root ganglion neuronsとして掲載された。
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