• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

ヒト関節リウマチにおけるTh17関連経路の解析および治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20791032
研究機関京都大学

研究代表者

吉富 啓之  京都大学, 医学研究科, 助教 (50402920)

キーワードアレルギー・喘息 / 免疫学 / ケモカイン / TH17 / 関節リウマチ
研究概要

関節リウマチの病態において、炎症性サイトカインによってリンパ球の遊走が誘導されるが、どのようなケモカインを介しているのか明らかでなかった。我々は、IL-1によって刺激されたヒト関節リウマチ滑膜細胞がケモカインCCL20およびTh17細胞が発現する受容体CCR6を介してリンパ球の遊走を誘導していることを明らかとした。また、CCL20の産生には、これまでIL-1とTNFαが関与している事は知られていたが、今回IL-6シグナルも関与している事を明らかとした。また、CCL20はリンパ球遊走を誘導するだけでなく、IL-6の産生に関与し、これはTh17細胞により分泌されるIL-17と協調的である事を明らかにした。このことからCCL20は関節リウマチの病態においてvicious cycleの形成に関与する事が示唆された。また、IL-1はヒトTh17細胞の分化に関与するだけでなく、Th17細胞の遊走にも関与している事が明らかとなった。これらの関節リウマチの病態におけるCCL20の役割について現在投稿中である。
また、関節リウマチの関節局所に存在するリンパ球を解析する事によりCXCL13などのケモカインおよびサイトカインが特異的に発現している事を明らかとした。今後も関節リウマチの関節局所において特異的に発現する分子を引き続き解析する事により、関節リウマチの新たな病態を明らかにし、新たな治療方法の開発へつながる事が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Stromal cell-derived factor 1/CXCR4 signaling is critical for the recruitment of mesenchymal stem cells to the fracture site during skeletal repair in a mouse model2009

    • 著者名/発表者名
      Kitaeri T, Ito H, Schwarz EM, Tsuisumi R, Yoehitomi H, Oishi S,. Nakano M, Fujii N, Nagasawa T, Nakamura T.
    • 雑誌名

      Arthritis Rheumatism 60

      ページ: 813-823

    • 査読あり
  • [図書] 「日本医事新報」特集臨床医学の展望20092009

    • 著者名/発表者名
      吉富啓之, 他
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      日本医事新報社

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi