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2008 年度 実績報告書

自己重合ペプチドスキャフォルドと人工骨骨格による理想的な骨充填材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20791041
研究機関岡山大学

研究代表者

三澤 治夫  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (60448222)

キーワード骨充填剤 / PEEK材 / SAPS / 複合素材 / 骨伝導性
研究概要

本研究の目的は、強度の強い素材と骨伝導性の高いSAPSを併用し初期強度、骨伝導性を両立した骨充填剤を開発することである。今年度は、骨幹部スペーサーを作成と動物実験を行った。
(1)骨幹部スペーサーの作成 : 長管骨骨欠損部における強度を担当させるためにいくつかの素材を検討した。今回は強度と加工の容易さ、生体安全性、X線透過性などの点で利点の大きいPEEK材を使用した骨幹部スペーサーを外注し作成した。また、このスペーサー内にSAPSを充填すべく腔を作成した。高度と内腔のバランスを検討すべく、数種類の形状の内腔を作成し強度を測定した。この成果として強度と十分な内腔を持つ骨幹部スペーサーを完成させた。(2)動物実験モデルでの骨再生実験 : スペーサー内に自家骨、SAPS、生食を充填しラットの骨幹部骨欠損部に移植を行った。この実験では、SAPSを充填したスペーサー内にはかなりの骨形成が認められ、我々の仮設が正しいことを証明できた。また、自家骨を併用することで、スペーサー内に骨の連続性を再現することに成功した。(3)スペーサー内の遺伝子発現の検討 : SAPSを充填し再生を促したスペーサー内では骨関連遺伝子以外に、血管再生因子の発現が亢進していた。SAPSの血管伝導性を支持するデータであり、これまであまり検討されていないSAPSの再生機序の一端を示した。
今年の実験では、SAPSをスペーサー内に充填し骨欠損部に移植することで、強度と骨伝導性を兼ね備えた骨充填剤を開発するというわれわれの仮説が正しいことを証明しえたといえる。来年度にはさらに骨伝導性を高めるべく、成長因子などを用いた実験を行い、より理想的な骨充填剤の開発を目指す。また、SAPSの再生に関する機序について、血管伝導性という視点で、詳細な検討を行う

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自己重合ペプチドスキャホールドに人工骨格を併用した骨充填剤によるラット大腿骨欠損の再生2008

    • 著者名/発表者名
      中原啓行、三澤治夫、林隆宏, ほか
    • 学会等名
      第35回日本臓器保存生物医学会定期学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-11-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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