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2009 年度 実績報告書

なぜ抗血栓薬が痛みに効くのか-MRIで迫る鎮痛機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20791064
研究機関群馬大学

研究代表者

荻野 祐一  群馬大学, 医学部, 助教 (20420094)

キーワードfMRI / 機能的磁気共鳴画像 / 痛み / 鎮痛 / 下行性抑制系 / セロトニン / ノルアドレナリン / 脳
研究概要

【目的1】ヒトにおける選択的セロトニン受容体拮抗薬(5-HT2A受容体拮抗薬)の鎮痛効果を、ヒート・カプサイシンテストを用いて評価し、これまでの基礎研究と照合する:2008年度に上記目的に沿い健康被験者を対象に、実験を繰り返し施行した。しかし、予想と異なり5-HT2A剤は有意な鎮痛を短期的にもたらす結果を得ることができずに採用を再検討した。その結果、より人間の感情と高次機能に直接作用する甘味剤を材料に用いることとした。【目的2】脳機能画像法[Functional MRI(fMRI)]を用いて、ヒト中枢における5-HT2A受容体拮抗薬の鎮痛機序を大脳・脳幹レベルで解明する:【目的3】上位中枢の痛覚受容・鎮痛系における、5-HT(セロトニン)の役割を明らかにし、急性・慢性疼痛に対する5-HT2A受容体拮抗薬の臨床応用を目指す:2009年度2月に初回fMRI実験、10月に2回目の追加fMRI実験を、京都の国際電信通信研究所(ATR)の援助を受けて施行した。世界初となる氷を用いた痛覚刺激は、申請者である荻野が開発したものであり、自身によって計3日間かけて実施され、事故もなく安全に終了することができた。今回、人間を対象にした極めて実際的な研究であり、その結果(蔗糖誘発鎮痛のメカニズムが脳内事象であること)はすぐ臨床現場につながることとなり、社会的影響も大きいことが予想されるので、倫理面・安全面には細心の注意を払って実験の実施に努めた。そのため、研究解析、手順に関しては現在考えられ得る最高の環境で実験に臨むことができた。
現在、以上の研究結果は英国神経科学誌NeuroReportにおいて印刷中(in press)である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 脳から見た痛み|up to date2009

    • 著者名/発表者名
      荻野祐一
    • 雑誌名

      麻酔 58

      ページ: S160-167

  • [雑誌論文] 痛みと情動2009

    • 著者名/発表者名
      荻野祐一
    • 雑誌名

      ペインクリニック 30

      ページ: 914-921

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 不妊治療後、第XII因子欠乏症患者における帝王切開術の麻酔2009

    • 著者名/発表者名
      黒田茜
    • 雑誌名

      日本臨床麻酔学会誌 29

      ページ: 300-304

    • 査読あり
  • [学会発表] 脳から見た痛み|up to date2009

    • 著者名/発表者名
      荻野祐一
    • 学会等名
      日本麻酔科学会
    • 発表場所
      神戸国際展示場
    • 年月日
      2009-08-18
  • [学会発表] 注射する前に Candy を-甘味が痛みに効くメカニズム2009

    • 著者名/発表者名
      荻野祐一
    • 学会等名
      第43回 日本ペインクリニック学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2009-07-17
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.gunma-u.ac.jp/index.shtml

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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