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2008 年度 実績報告書

手術後痛における個人差の機序の解明とテーラーメイド鎮痛の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20791085
研究機関札幌医科大学

研究代表者

杉野 繁一  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (00423765)

キーワード疼痛 / 個人差 / 遺伝子多型 / 一塩基多型(SNPs) / oprml / ミューオピオイドレセプタ / 麻薬
研究概要

手術後の患者が知覚する痛みの大きさには,たとえ同じ術式であったとしても大きな個人差があり, 鎮痛薬(局所麻酔薬, NSAIDs, 麻薬)の使用量や副作用出現の頻度も個々の患者によって大きな差がある. そのため個々の患者に対する理想的な疼痛管理の提供は困難なことが多く, 結果として周術期における患者の満足度を下げ, 医療の質を低下させる. こうした疼痛, 鎮痛薬に対する個人差の機序の一部として, 近年, 遺伝的背景の違いが示唆されている. ヒトでは表現型の個体差に関して, SNPs(一塩基多型)やCNV(ゲノムコピー数多型)などの遺伝的多様性が原因の1つであると考えられている. なかでもミューオピオイドレセプタをエンコードするoprm1遺伝子のSNPは100種類以上報告されている.
そこで本研究の初年度では麻薬(オピオイド)の受容体の1つであるミューオピオイドレセプタをエンコードするoprm1遺伝子の一塩基多型(SNPs)を手術患者で検討した. オピオイドは硬膜外投与か静脈内投与のいずれかで行い, 術後は72時間まで観察した. oprm1のSNPsは13ヶ所を選択し, PCR-directsequencing法またはreal-timePCR法でGenotypingを行った. 臨床症状との関連を検討すると, 硬膜外投与ではrs1799971が掻痒に, 静脈内投与ではrs1323042とrs3823009が悪心嘔吐と関連があることが強く示唆された.
今後はハプロタイプブロックを考慮したtagSNPsのGenotypingを行い, 術後のオピオイド鎮痛の個人差の機序を解明していく予定である. また他の疼痛関連遺伝子のSNPsも検討する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Strain Differences in the Response of Rostral Ventromedial Medulla Neurons to DAMGO in Inbred Mice2008

    • 著者名/発表者名
      Shigekazu Sugino, et.al.
    • 学会等名
      American Society of Anesthesiologists Annual Meeting 2008
    • 発表場所
      Orlando, U.S.A.
    • 年月日
      2008-10-19

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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