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2009 年度 実績報告書

手術後痛における個人差の機序の解明とテーラーメイド鎮痛の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20791085
研究機関札幌医科大学

研究代表者

杉野 繁一  札幌医科大学, 医学部, 助教 (00423765)

キーワード疼痛 / 個人差 / 遺伝子多型 / 一塩基多型(SNPs) / oprm1 / ミューオピオイドレセブタ / 麻薬
研究概要

手術後の患者が知覚する痛みの大きさには,たとえ同じ術式であったとしても大きな個人差があり,鎮痛薬(局所麻酔薬,NSAIDs,麻薬)の使用量や副作用出現の頻度も個々の患者によって大きな差がある.そのため個々の患者に対する理想的な疼痛管理の提供は困難なことが多く,結果として周術期における患者の満足度を下げ,医療の質を低下させる.こうした疼痛,鎮痛薬に対する個人差の機序の一部として,近年,遺伝的背景の違いが示唆されている.ヒトでは表現型の個体差に関して,SNPs(一塩基多型)やCNV(ゲノムコピー数多型)などの遺伝的多様性が原因の1つであると考えられている.なかでもミューオピオイドレセプタをコードするoprm1遺伝子のSNPsは100種類以上報告されている.
本研究の初年度では麻薬(オピオイド)の受容体の1つであるミューオピオイドレセプタをエンコードするoprm1遺伝子の一塩基多型(SNPs)を手術患者で検討し,悪心嘔吐や掻痒などのオピオイドに特有の副作用について,単一SNPとの関連を明らかにした.我々はさらに本年度,8つのタグSNPを選択してハプロタイプ解析を行った.頻度が高かったのはGGGAACAC/AGGGACAC/GGGAAACGCの3種であり,特にGGGAACGCハプロタイプは他のタイプと比べて,悪心嘔吐が少ないことが判明した.
今後は,これらの研究成果を論文投稿し,手術患者におけるテーラーメイド鎮痛の確立に繋げてゆきたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] フエンタニル静脈内自己調節鎮痛法を用いた術後患者におけるμ-オピオイド受容体遺伝子のSNPs解析2009

    • 著者名/発表者名
      早瀬知
    • 学会等名
      日本臨床麻酔学会第29回大会
    • 発表場所
      浜松市
    • 年月日
      2009-10-31
  • [学会発表] 静脈内PCAにおけるμ-オピオイド受容体遺伝子A118G多型の影響2009

    • 著者名/発表者名
      樋口美沙子
    • 学会等名
      第56回日本麻酔科学会総会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2009-08-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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