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2010 年度 実績報告書

吸入麻酔薬による興奮の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20791096
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

安井 豊  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80459651)

キーワード吸入麻酔薬 / 青斑核 / 興奮
研究概要

本研究の目的は、吸入麻酔薬による興奮の分子細胞機構を解明することである。具体的には現在までに証明した吸入麻酔薬によって誘発される青斑核の興奮が、行動上の興奮を引き起こすという新たな事実を証明することにある。以上の目的を遂行するために、本年度は以下の実験を行った。
スライスパッチ:セボフルレンによって誘発される青斑核の興奮は、cyclic AMPを増加させるforskolin存在下でも非存在下同様に誘発された。それに対し、protein kinase C(PKC)を活性化するPhorbol-12-myristate-13-acetate存在下では、青斑核の興奮は誘発されなかった。セボフルレンによる青斑核の興奮にはPKCが関与していると考えられた。
行動実験:前年度までに確立した実験系での測定により、麻酔ガス投与によるラットの行動は吸入麻酔投与後、有意に増加した。各吸入麻酔薬間での差は有意差はないもののセボフルレン、イソフルレン、ハロタンの順序に吸入麻酔薬に対する反応が大きかった。人間で観察されているような覚醒時の興奮は観察されなかった。吸入麻酔薬に対する反応は各吸入麻酔薬によって誘発される青斑核の興奮の強度と同じ順序であったことから、吸入麻酔薬の興奮に青斑核が関与している可能性を示唆するものであると考えている。脳内薬物注入による青斑核の破壊は今後の実験課題として残された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 受傷時の呼吸停止から呼吸器離脱に至った高位頚髄損傷の一症例2011

    • 著者名/発表者名
      安井豊
    • 学会等名
      第38回日本集中治療医学会学術集会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2011-02-26
  • [学会発表] Efficacy of Intrathecal Esmolol on Heat Evoked Responses in a Postope rative Pain Model2010

    • 著者名/発表者名
      Norimasa Ohtani
    • 学会等名
      2010 American society of anesthesiologists Annual Meeting
    • 発表場所
      San Diego, CA, U.S.A.
    • 年月日
      2010-10-16
  • [学会発表] 導入及び覚醒時興奮のメカニズムを求めて-セボフルレンによる青斑核ニューロンの興奮2010

    • 著者名/発表者名
      安井豊
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第57回学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2010-06-03

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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