研究概要 |
前立腺癌と尿路上皮癌の発症に関する遺伝子・環境因子相互作用について健常者400例、前立腺癌300例、尿路上皮癌400例について検討する。遺伝子要因としては健常者と癌患者の末梢白血球より抽出したDNA検体を用いて芳香族アミンの代謝に関わる代謝酵素(UGT等}や酸化要因(iNOS, MPO)、抗酸化要因(hOGG1, MnSOD, NQO1, GPX1)、DNA修復酵素(XRCC1, ERCC1, OGG1)や炎症に関連したサイトカイン(IL-1, IL-6, IL-8, TNF-α)の遺伝子多型の解析結果を用いる。環境要因としてはアンケートより得られたライフスタイル情報を用いる。これらの遺伝子・環境因子の相互作用を統計学的に解析する。すでに収集した検体から健常者400例、前立腺癌300例、尿路上皮癌400例を用い、芳香族アミンの代謝酵素(UGT)、酸化要因(iNOS, MPO)、抗酸化要因(hOGG1, MnSOD, NQO1, GPX1)、DNA修復酵素(XRCC1, ERCC1, OGG1)や炎症に関連したサイトカイン(IL-1, IL-6, IL-8, TNF-α)の遺伝子多型の解析を施行している。今後これらの遺伝子・環境因子の相互作用を統計学的に解析する予定である。さらに前立腺癌に対する内分泌療法や進行性尿路上皮癌に対する癌化学療法の効果や副作用と薬物代謝酵素の遺伝子多型との関連性についても統計学的に解析する予定である。これらの解析結果でがん発症予防やスクリーニング、診断や治療の個別化(オーダーメイド化)が可能になることが予想される。
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