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2008 年度 実績報告書

骨格筋間質由来幹細胞を用いたラット尿道括約筋及び神経血管束の再生・再建

研究課題

研究課題/領域番号 20791122
研究機関東海大学

研究代表者

星 昭夫  東海大学, 医学部, 助教 (90453711)

キーワードincontinence / rhabdoshincter / neurovascular bundle / QOL
研究概要

本研究は骨格筋間質由来幹細胞の持つ、筋肉・血管系・末梢神経系細胞への分化能及びその再構築能を根治的前立腺全摘除術々後合併症である尿道括約筋及びその周囲に存在する神経血管束の損傷回復に利用する、即ち、自己の体性幹細胞移植治療で再生さようとするプロジェクトである。本年度はマウス及びラットを用いたトランスレーショナルな実験を行った。申請者らのグループは、これまでマウス骨格筋間質に存在するCD34陽性/CD45陰性(Sk-34)細胞及びCD34陰性/CD45陰性(Sk-DN)細胞の多分化能に関する報告を行ってきた。即ち、Sk-DN細胞及びSk-34細胞は筋肉・血管系・末梢神経系細胞系譜への分化能を持ち、それ照損傷組織を活発に再構築し、有意な機能回復を助長することを重度筋損傷モデルを用いて報告してきた(Tamaki et al. JCB 2002, ECR 2003, Circulation 2005, Stem Cells 2007, Histochem Cell BIo1 2007)。これらの細胞が持つ能力を臨床応用するための第一歩として、実際にヌードラットの尿道・神経血管束損傷モデルを作成し、GFP-Tgマウス骨格筋から得たSk-34、Sk-DN細胞を移植、その組織再構築能と機能回復に対する貢献度を検討した。その結果、移植細胞は損傷した尿道周囲の括約筋群を再構築すると同時に、尿道壁及び周囲の血管、さらに周辺断裂神経のミエリン再構築を行った。加えて、in situの電気刺激を用いた尿道括約筋の収縮能を検討したところ、細胞移植群で飛躍的な回復(80%、対照群は40%)が示したことを報告した。これらの成果は、骨格筋間質由来多能性幹細胞が生体内で場所を変えても(骨格筋内から尿道周囲)筋肉・血管・末梢神経をユニットとして再構築できる細胞であることを示していると同時に、自家細胞移植治療の細胞ソースとして、根治的前立腺全摘除術々後合併症である尿道括約筋及びその周囲に存在する神経血管束の損傷回復に利用できる体性幹細胞であることを示しており、今後臨床応用に向けて期待が持たれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Reconstruction of radical prostatectomy-induced urethral damage using skeletal muscle-derived multipotent stem cells2008

    • 著者名/発表者名
      Akio Hoshi, 他
    • 雑誌名

      Transplantation 85

      ページ: 1617-1624

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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