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2008 年度 実績報告書

前立腺癌における癌幹細胞同定と解明

研究課題

研究課題/領域番号 20791126
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

三木 淳  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00328361)

キーワード前立腺癌 / 癌幹細胞
研究概要

近年の癌研究において、癌組織が正常の幹細胞システムに似た階層構造によって成り立っている癌幹細胞という概念が注目されている。癌組織の中からこの癌幹細胞に相当する細胞を探し出すことは、癌化、再発、転移のメカニズムを知ることに大きく貢献する。特に、進行性の前立腺癌に対する現行のホルモン療法には耐性があり、こうしたホルモン療法に対する再燃癌のメカニズム解明や新たな癌治療開発に役立つ重要な研究である。
(1)hTERT(human telomerase catalytic subnit)組み込みレンチウイルスベクターの作成前立腺癌原発組織からの自然不死化細胞株樹立報告はこれまでないため、hTERTを用いて癌細胞株を樹立することを試みる。レンチウイルスは非分裂細胞への感染が可能であり、プロウイルスゲノムが宿主染色体に取り込まれるために、外来遺伝子が安定に持続発現することが期待できる。我々は、hTERT)組み込みレンチウイルスベクターを作成した。
(2)前立腺癌由来細胞株の樹立
初代培養細胞に、レンチウイルスベクターを用いたhTERT遺伝子導入を行い、現在11継代まで培養可能な細胞株を得た。
(3)樹立前立腺細胞株の特徴精査
樹立細胞株固有の特徴、細胞株が前立腺上皮由来であることを確認する。細胞増殖曲線(倍化時間) : 36時間、アガロースゲル内コロニー生成能 : なし、各種分化マーカーの発現(CK5+, CK18+, CD44+, 34βE12+, AR-, PSA-, PAP-)
(4)前立腺癌細胞株から癌幹細胞と非癌幹細胞を同定
これまで、CD133、CD44などいくつかの幹細胞マーカーを用いて、その存在を確認した。フローサイトメトリーにて、CD133は約0.5%、CD44は98%という率でその存在を確認した。現在、Side population法などによる他の幹細胞分離法を用いて、幹細胞の同定を図っている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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