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2008 年度 実績報告書

卵およびES細胞質を用いたがん細胞の初期化・再分化療法の確立に向けての基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 20791140
研究機関山梨大学

研究代表者

深澤 宏子  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (60362068)

キーワード癌 / 体細胞核移植 / クローン胚 / ES細胞 / ntES細胞
研究概要

体細胞クローン動物の作出の成功という実験事実から、卵細胞質内には分化終了細胞を未分化な状態にする初期化因子(reprogramming factor ; RF)および、再び種々の方向に分化させる分化因子(differentiation factor ; DF)が存在することは確実である。本研究の目的は、これらの因子を用いてがんの新たな治療法を開発することである。しかしながら、これらの因子の本態が現在のところ不明であること、また、卵細胞質は十分な量を確保することが難しいことなどから、これまで卵細胞質を研究材料として研究を遂行することは困難であった。そこで本研究では、がん細胞核の除核卵細胞への核移植によってがん細胞のクローン胚を作成し、それからntES細胞を樹立し、オリジナルのがん細胞とntES細胞との間に生じる変化を検討し、卵細胞質の影響を解析することを考えた。しかし、がん細胞をドナーとした核移植は通常の体細胞核移植の場合と比して極めて技術的に難度が高いため、本年度は、体細胞の核移植によるクローン胚の効率的な作成方法を検討し、HDACiの一種であるsirtinolがクローン胚の初期発生を促進することを明らかにした。種々のがん細胞においてntES細胞を得るには、さらなる核移植の技術を向上とともに初期化が生じやすい条件を検討する必要があり、この方法論を用いて、次年度以降、がん細胞核移植技術を確立し、卵細胞質内の初期化因子の特性を解析するとともに、さらに、それらの分離同定を試みる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of sirtinol on early development of the cloned murine embryo2008

    • 著者名/発表者名
      Hirata S, Fukasawa H, Tagaya H, Shoda T, Wakayama T, Hoshi K
    • 雑誌名

      Yamanashi Med J 23

      ページ: 97-107

    • 査読あり
  • [学会発表] 未受精卵の細胞質に凍結が及ぼす影響-凍結除核未受精卵を用いた体細胞クローン胚による検討2008

    • 著者名/発表者名
      深澤宏子, 平田修司, 多賀谷光, 正田朋子, 笠井剛, 星和彦
    • 学会等名
      第53回日本生殖医学会学術講演会(シンポジウム)
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-10-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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