TGF-β superiammyの受容体は数種類のsubunitを共有しており、TGF-β superfamilyの各サイトカイン間で受容体を競合する。実際の生体内での作用発現は各組織内におけるサイトカインの発現比状況と、受容体subunitの局在比率が大きな影響を持つ。従って、卵巣および子宮内膜におけるTGF-β superfamilyの各サイトカインの発現量を同時解析すること、受容体subunitの局在比率を同時解析することが不可欠である。さらに、従来の単一のサイトカインの刺激効果をみるだけではなく、複数のサイトカイン刺激効果をみること、単一のサイトカイン効果を特異的に阻害した場合の変化をみること、などが重要である。そこで、本研究では、手術摘出癌細胞初代培養細胞および樹立癌細胞株における組織型別のTGF-β superfamily反応性の差異を明らかにすること、抗癌剤耐性化に関連するTGF-β superfamilyシグナルの変異箇所を同定すること、を目標とする 具体的には、下記の事柄に関し研究を行ってきた。その成果を公表すべく現在論文執筆中である。 卵巣および子宮の各種癌組織型別のTGF-β suerfamilyのサイトカインおよび同受容体発現を多数の病理組織検体を比較評価する。 (1) 過去の病理組織標本の検討(癌への変化が注目されている卵巣子宮内膜症嚢胞も含む。) (2) 新鮮病理組織標本を用いた解析i 新鮮病組織理標本を用いた免疫組織化学的解析ii 新鮮病理組織標本を用いたRT-PCRによるmRNA解析iii 新鮮病理組織標本を用いたin situhbridization解析iv 新鮮病理組織標本を用いたELISA解析v 新鮮病理組織標本を用いたウェスタンブロット解析
|