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2009 年度 実績報告書

精子受精能獲得におけるリン酸化・脱リン酸化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20791159
研究機関自治医科大学

研究代表者

鈴木 達也  自治医科大学, 医学部, 講師 (90348003)

キーワード精子 / 超活性化 / リン酸化 / プロテインフォスファターゼ
研究概要

男性不妊症に対する治療法を開発するためには、精子の運動性・受精能力を獲得するメカニズムを明らかにする必要がある。これまで、精子の運動性・受精能力の獲得はCa^<2+>やAMP、PKAによるタンパク質リン酸化によって調節されることが示されている。主にハムスターを用い精子の受精能獲得に関与するリン酸化タンパク質・それに関与するキナーゼ・フォスファターゼを検索することにより、精子の受精能獲得を調節するリン酸化経路を明らかにすることを目的とした。
PP1/2A阻害剤を添加することにより、ハムスター精子の超活性化が早まることが明らかとなった。さらにPP2AのIC50でも超活性化が早まっており、精子超活性化にはPP2Aが関与していることが示唆された。
PP2B阻害剤では超活性化に変化を認めなかった。PP1/2A阻害剤添加精子抽出タンパク質のチロシンリン酸化はPP2AのIC50添加とコントロールで差がなく、今まで報告されているリン酸化カスケードと異なる系に作用していることが示唆されていた。
本年度は追加実験を行い、ハムスター精子中にPP1、PP2A、PP2Bが存在することを確認した。さらにPP1およびPP2Aの活性を調べ、精子超活性化が始まる前にPP2Aが活性化し、完了後にPP1(α)が活性化した。このことは、PP2Aが精子超活性化に関与することをさらに裏付けると考えられる
現在進行中の研究においてはAキナーゼ阻害剤とプロテインフォスファターゼ阻害剤同時添加による精子受精能獲得における運動性変化のデータを集めている。さらに他のキナーゼに関しても順次確認する。動物実験と平行し、将来的なヒトでの臨床応用をめざし、動物実験で得られた成果をヒト精子においても再現可能であるかを確認する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Regulation of hyperactivation by PP2A on hamster spermatozoa

    • 著者名/発表者名
      鈴木達也、藤ノ木政勝、柴原浩章、鈴木光明
    • 雑誌名

      Reproduction (印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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