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2009 年度 実績報告書

卵巣癌腹膜播種形成において糖鎖が果たす役割の解明と分子標的治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20791162
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

野村 弘行  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50327590)

キーワード卵巣癌 / 糖鎖 / 腹膜播種 / シアリダーゼ
研究概要

卵巣癌の多くは進行症例で発見され、集学的治療を行っても予後不良なうえ、腹膜播種という特徴的な病態が患者のQOLを著しく低下させる。癌細胞に発現する糖鎖構造はその生物学的特徴に影響を及ぼし、糖鎖をターゲットとした治療は癌治療の中でも新しい分野として注目されている。我々は以前の研究において、糖鎖構造の1つであるシアル酸を脱離させる酵素であるシアリダーゼが卵巣癌腹膜播種抑制の新しい治療的ターゲットとなりうる可能性を示した。そこで、卵巣癌の腹膜播種におけるシアリダーゼの役割を解明し、それをベースに分子標的治療への応用を試みることを目的として本研究を計画した。1.卵巣癌細胞における内因性シアリダーゼ発現を検討するため、ヒト卵巣癌由来細胞株を用い、各種シアリダーゼ(NEU1、NEU2、NEU3、NEU4)のmRNA発現をRT-PCR法にて解析した。NEU1、NEU3は多くの細胞株で発現を認めたが、NEU2とNEU4はほとんどの細胞株で発現を認めなかった。2.以上の結果をもとに、卵巣癌の代表的な組織型である漿液性腺癌細胞株、明細胞腺癌細胞株から数種を選定し、siRNAを用いて各種ヒトシアリダーゼ発現をノックダウンした細胞株を作成した。ノックダウン効率については、real time RT-PCRにて確認を行った。3.シアリダーゼ発現株およびノックダウンした低発現株と腹膜中皮細胞を用い、in vitro腹膜播種モデルとしてすでに確立している細胞接着実験系にて、シアリダーゼ発現による接着能の差を検討した。検討したすべての細胞株において、シアリダーゼ低発現株で有意に細胞接着能が低下した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://web.sc.itc.keio.ac.jp/obgyn/04research/06gy2.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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