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2009 年度 実績報告書

新たなペプチド免疫療法開発へ向けての研究

研究課題

研究課題/領域番号 20791186
研究機関山梨大学

研究代表者

松岡 伴和  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (30313810)

キーワードアレルギー / 免疫 / ペプチド
研究概要

スギ花粉症患者をはじめとするアレルギー性鼻炎患者に対する特異的免疫療法は非常に効果のある治療法であり評価されている。しかし、特異的免疫療法を受けている患者はごく稀にアナフィラキシーショックを起こすことがあり、安全性の高い治療法の開発が期待されている。近年、T細胞にのみ反応性のある抗原ペプチドが複数発見され、アナフィラキシーショックを起こさない治療法として注目されている。しかし、実際に問題になるのはそのペプチドの抗原性がタンパク抗原と比較しどの程度かが問題となってくる。そこで、スギ花粉症患者の末梢血リンパ球より樹状細胞(DCs)を誘導し、スギ抗原タンパクであるCry j 1、2または反応性が高いと思われる7種類のスギ花粉抗原由来ペプチドを誘導したDCsに添加しさらに24時間培養した。これらDCsを用いて同一患者の末梢血単核球に抗原提示をさせてELISPOT assayを行い、精製抗原あるいはペプチド特異的IL-4、IL-5産生細胞T細胞数について測定を行った。Cry j 1, 2特異的T細胞数に対するペプチド特異的T細胞数の割合については個体差が大きく、同一患者においても産生するサイトカインの種類によって差が見られた。そこで、アジュバント効果を用いて反応性を変化させることはできないか?乳酸菌を用いて検討を行った。スギ花粉症患者の末梢血リンパ球より樹状細胞(DCs)を誘導し、スギ抗原タンパクと同時に乳酸菌を添加しこれを末梢血リンパ球に加えると、乳酸菌無しではIL-4あるいはIL-5といったTh2サイトカインを産生するのに対し、乳酸菌を加えるとTh2サイトカインの産生は抑制されIFN-gといったTh1サイトカインの産生が亢進した。一部の乳酸菌は特異的免疫療法のアジュバント効果が期待され、今後のペプチド免疫療法の開発に有用な可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 花粉症における全身性バイオマーカー2009

    • 著者名/発表者名
      松岡伴和
    • 雑誌名

      アレルギー・免疫 16(2)

      ページ: 206-211

  • [学会発表] スギ花粉症患者に対するQOL調査2009

    • 著者名/発表者名
      松岡伴和
    • 学会等名
      第48回日本鼻科学会
    • 発表場所
      島根県民会館
    • 年月日
      2009-10-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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