小児期早期の進行性難聴、遅発性難聴を分類、また遺伝子解析、サイトメガロウイルス感染症の有無の検出、auditory neuropathy症例の遺伝子解析を行い、難聴児の聴力フォローアップのポイントについて検討した。進行性難聴例では前庭水管拡大症が多数みられ、遺伝子検査でもSLC26A4変異をみとめた児もあり、また先天性サイトメガロウイルス感染症と診断した児もあった。また、リスク因子を有しない児でも乳幼児期早期に難聴が進行した児もみられた。auditory neuropathy例ではOTOF遺伝子の変異はみとめなかった。当院でのインベーダー法による難聴遺伝子スクリーニングは平成21年12月に開始されたばかりであり、今後症例を増やして更に検討を進める必要がある。
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