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2009 年度 実績報告書

細胞骨格における圧受容制御機構の解明:PPARγを介した真珠腫の新しい治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 20791200
研究機関九州大学

研究代表者

白土 秀樹  九州大学, 大学病院, 助教 (30398060)

キーワード中耳真珠腫 / integrin / PPARγ / 圧調節機構 / 先天性真珠腫
研究概要

中耳真珠腫は発生の過程で中耳圧変化、特に中耳陰圧の影響を強く受けていることが知られている。真珠腫には先天性と後天性のものがあるが、先天性のものは比較的中耳陰圧の影響を受けていないと考えられており、もしintegrinが外圧の影響を受けているなら、両者に発現するintegrin関連分子に差がでることが予想されたが、中耳真珠腫における細胞形態変化に関する研究の次なるターゲットとしてintegrinに注目した。その結果、真珠腫ではretinoic acidの作用点としてのPPARγが高率に発現し、さらに核内レセプターであるPPARγと生物学的に外界環境との接点であるβ catenin, integrinとの"クロストーク"が明らかになった。具体的には、
1) 真珠腫に発現するintegrin及びシグナル関連蛋白発現の差異(先天性真珠腫、後天性真珠腫)を解明した。
2) 中耳粘膜培養で陰圧環境で見られるintegrinシグナル発現の変化を検討した。
3) 真珠腫におけるPPARγからintegrinへのシグナル伝達(inside-outシグナル、outside-inシグナル)の関与を明らかにした。中耳粘膜の圧調節機構の破綻が増殖機転へと直接作用し、さらに炎症などの修飾が加わり、後天性真珠腫が進展する可能性がある。
これまでの細胞骨格研究によつて得られた知見と総合することで、今後さらに真珠腫発生機序解明に尽力し、新たな治療法の開発に寄与したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Close correlation between CXCR4 and VEGF expression and their prognostic implications in nasopharyngeal carcinoma.2009

    • 著者名/発表者名
      Shiratsuchi H, et.,al
    • 雑誌名

      Oncol Rep. 21(5)

      ページ: 1197-202

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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