頭頸部腫瘍放射線治療後の口腔乾燥症に対する他覚的評価を目的として、照射を受けた口腔・咽頭癌患者を対象に、(1)アンケート(自覚的評価)(2)安静時吐唾法(3)ガムテスト(4)口腔水分計(MucusIII)による測定を行った。結果、照射直後と比較して3ヶ月後でより明確に、口腔乾燥症状の悪化を自覚的および他覚的にとらえることができた。また、放射線治療方法の相違について、従来法と強度変調放射線治療(IMRT)の比較では、耳下腺平均線量において、IMRTの方が耳下腺の左右の内、最小側の値がより低い傾向にあり、結果として測定結果も従来法に比べ口腔乾燥が軽度であることが示された。
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