本研究の目的は、糖尿病網膜症モデルであるストレプトゾトシン(STZ)誘発糖尿病マウスにおいて接着分子ICAM-1のcounter-receptor LFA-1、Mac-1の接着機能が亢進するか否かを検討することである。結果として、LFA-1、Mac-1の機能亢進と考えられる現象は認められなかった。一方、P-selectinのcounter-receptorであるPSGL-1の機能亢進と考えられる現象が認められた。本検討結果は、糖尿病のような慢性炎症によっても白血球接着分子PSGL-1の機能亢進が生じる可能性を示唆していた。
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