1.組織及び培養細胞におけるLOC387715の発現解析 LOC387715の発現について、サル網膜、ヒトRPE初代培養細胞、サルRPE初代培養細胞、ARPE19細胞及びサル胎盤サンプルを用いてmRNA及び蛋白質レベルの解析を実施した。全てのサンプルでmRNAは検出されたが、蛋白質は検出されなかった。また、ARPE19細胞、COS細胞及びNIH3T3細胞を宿主としてレコンビナントLOC387715(野生型及びAla69Ser変異型)の発現を試みたが、mRNAの過剰蓄積が見られるにも関わらず、蛋白質は検出されなかった。MG132(ユビキチンプロテアーゼ阻害剤)処理によりレコンビナントLOC387715蛋白質が検出されたことから、蛋白質の積極分解あるいはフォールディングミスが起きていることが示唆された。ヒト網膜の免疫組織染色による視細胞特異的な発現が報告されている(Fritsche et.al)ことから、今後視細胞由来細胞を用いたレコンビナント蛋白質の発現を試みる。 2.酸化ストレス処理時のLOC387715の発現解析 ARPE19細胞において過酸化水素及びパラコート処理で酸化ストレスを誘導し、LOC387715のmRNAレベルにおける発現量を解析したが、有意な変動は見られなかった。 3.日本人滲出型AMDにおけるゲノムワイド相関解析(追加項目) アジア人における初のAMDゲノムワイド相関解析を実施し、LOC387715/Htral領域が日本人惨出型AMDにおいて突出して最も強く相関することが明らかになった。
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