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2008 年度 実績報告書

胆道閉鎖症動物モデルーヤツメウナギの可能性ー

研究課題

研究課題/領域番号 20791296
研究機関秋田大学

研究代表者

森井 真也子  秋田大学, 医学部, 医員 (10375280)

キーワードアポトーシス / ヤツメウナギ / 胆道閉鎖症 / 活性型カスパーゼ3 / 胆汁酸
研究概要

ヤツメウナギ(Lethenteron reissneri)は幼生の間には胆道系が存在し胆汁を腸管へ排出しているが、成長し変態すると胆道系は完全に消失する。変態直後の若年成魚においては、肝外胆管消失部位に線維性索状物が存在し、痕跡状の胆嚢が残存しており、胆道閉鎖症との形態的類似性が指摘されている。そこで、ヤツメウナギが胆道閉鎖症の病因、病態を解明するための、動物モデルとして利用できる可能性について検討した。幼生、変態期(ステージ1〜7)および成魚のヤツメウナギにおける胆道の微細形態を電子顕微鏡にて解析した。さらに、胆道消失過程におけるアポトーシスの関与を検討するため、変態期ヤツメウナギ肝臓の連続切片を作製し、抗活性型カスパーゼ-3抗体による免疫染色およびTUNEL法による染色を行った。幼生においては毛細胆管、肝内胆管、肝外胆管、胆嚢が確認された。変態期の個体ではTUNEL法により、胆嚢および、ヒトの肝門部付近に相当すると考えられる集合管の胆管上皮が染色された。また、TUNEL法にて染色された胆管より径の細い肝側の胆管上皮が抗活性型カスパーゼ-3抗体による免疫染色によって染色された。成体においては全ての胆道系が消失していたが、肝線維化や肝硬変はみられなかった。ヤツメウナギにおける胆道消失はアポトーシスのよるものであることが確認された。今後は、胆管上皮細胞をアポトーシスへ誘導する因子について、また胆管を消失したヤツメウナギにおける胆汁成分の処理方法について研究を進めてゆく予定です。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 変態期ヤツメウナギ肝臓における形態変化2009

    • 著者名/発表者名
      森井真也子
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2009-03-29
  • [学会発表] 胆道閉鎖症におけるアポトーシスの関与について2008

    • 著者名/発表者名
      森井真也子
    • 学会等名
      第35回日本胆道閉鎖症研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] 肝外胆管消失機序の解明-変態期ヤツメウナギにおける胆管形態変化から-2008

    • 著者名/発表者名
      森井真也子
    • 学会等名
      第56回日本小児外科学界
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      2008-05-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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