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2008 年度 実績報告書

創傷治癒過程におけるAdiponectin,Calreticulinの役割

研究課題

研究課題/領域番号 20791320
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

蔭山 晶子  兵庫医科大学, 医学部, 病院助手 (00454760)

キーワード糖尿病 / 創傷治癒
研究概要

Calreticulinはほぼすべての組織の小胞体内に存在するカルシウム結合蛋白で、創傷治癒へも関わる可能性が示唆されている。Calreticulinに結合する蛋白の一つにAdiponectinがある。Adiponectinは細胞膜上のCalreticulinと特異的に結合し、アポトーシスとなった細胞の除去に関わることが発見されている。糖尿病ではAdiponectinの血中濃度が低下し、糖尿病によって惹起される様々な病態の原因となる。
これまでに私はヒト由来培養表皮細胞のHaCaT細胞に対し、Adiponectin蛋白の添加実験を行った。その結果、Adiponectin添加によりHaCaT細胞のアポトーシスが誘導されることがわかった。さらにHaCaT細胞内のmRNAを調べたところ、Adiponectin添加によってCalreticuhnの遺伝子発現量が増加することもわかった。この他、MMP1, Keratin6, IL-1Bでも遺伝子変化を確認している。表皮細胞においてもAdiponectinがCalreticulinと特異的に結合しているかどうかはまだ不明であるが、上記結果からその可能性は高いものと考えられる。
表皮は基底層から有棘層、顆粒層、角質層とTurn Overを繰り返す組織であり、これはアポトーシスの一種である。本研究により糖尿病では低Adiponectin血症からこの正常なTurn Overが阻害され、胼胝や上皮化障害がおこる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of adiponectin on growth and differentiation of human keratinoc ytes--implication of impaired wound healing in diabetes2008

    • 著者名/発表者名
      Kenichiro Kawai, Akiko Kageyama, et.al.
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications 374

      ページ: 269-273

    • 査読あり
  • [学会発表] アディポネクチンのKeratinocyteへの影響2008

    • 著者名/発表者名
      蔭山晶子、河合建一郎, 他
    • 学会等名
      第17回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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