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2008 年度 実績報告書

ヒト口腔癌に対する緑茶カテキンのMAPK経路を介するアポトーシス誘導機構

研究課題

研究課題/領域番号 20791330
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

加賀谷 紀貴  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40372437)

キーワードカテキン / アポトーシス / MAPK
研究概要

本研究では、ヒト口腔癌細胞株に対する緑茶カテキンの新規なアポトーシス誘導機構を提案することを目的とする。実験は、初めに15種類の口腔癌細胞株を使用しEGCG(epigallocatechin-gallate)への感受性を測定した。ほとんどの細胞でアポトーシスが見られたものの、3種の細胞株および対照のWI38正常細胞ではアポトーシスが誘導されなかった。続いて、高感受性株であるCa922細胞においてアポトーシスシグナルの活性化機構について解析を行った。ウェスタンブロットによる分析から、EGCG処理に伴いミトコンドリア経路とカスパーゼ8経路の双方が活性化されることが確認された。また、MAPK経路については、JNKには影響を与えずp38のみを活性化させることがわかり、これはカスパーゼ経路と同調(6hでピーク)していた。この結果を踏まえ、p38上流のシグナルとしてc-Abl経路に着目し、阻害剤およびsiRNAによるアポトーシス抑制効果を検討した。また、EGCG抵抗性の細胞株におけるアポトーシスの強制誘導についても試みている。
ところで、口腔領域においてインドの噛みタバコは発癌誘導性であることが有力視されている。本研究では、噛みタバコの主成分であるANE(areca nut extracts)を変異原として使用し、これに対する緑茶カテキンの発癌抑制効果について検討を行う。細胞として増殖が早くコロニー形成能の高いV79細胞を用い、ANEで処理後、HPRT遺伝子の変異検出系である6-TG selectionを行った。その結果、ANE 150μg/mlをピークとする濃度依存的なコロニー形成作用が見られた。今後、本系においてカテキンの発癌抑制効果を調べる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ヒト口腔癌細胞に対する緑茶カテキンの細胞死誘導機構2008

    • 著者名/発表者名
      加賀谷紀貴、原征彦
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      20081209-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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