1. 解剖学実習用献体のCBCT撮影 前年度からの継続として解剖学献体25体、左右50部位についても乾燥頭蓋骨と同様にCBCT撮像を行った。昨年度に行った乾燥頭蓋骨を試料としたCBCT画像の検討と同様に、解剖学実習用献体においても舌側孔の出現部位、大きさ、頻度、高さ(下顎下縁またはオトガイ孔中央から)、舌側孔から続く顎骨内での管腔構造の走行方向について、CT画像処理ソフトウェアにより検討を行った。 2. 解剖学献体の解剖 画像の解析作業と並行して、舌側孔が検出された検体について、その周囲の脈管の交通を確認しながら解剖を行い、脈管の同定、および下顎骨内での走行、吻合などを確認した。確認可能であった(適切に剖出できた)献体においては、全ての例で顔面動脈から分岐するオトガイ下動脈が走行している事が明らかになった。そして顎骨の内部において、舌側孔を走行したオトガイ下動脈は下歯槽動脈の切歯枝と吻合していることが確認された。 3.臨床との関連性の検討 今回の結果と臨床の関連を検討するために、学術集会へ参加を行い様々な意見交換を行なった。インプラント治療におけるCT検査の重要性および画像取得方法について再確認を行なった。
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