本研究では、ヒト歯根膜組織再生に関連する遺伝子の同定を目的とした。当研究室にて樹立した未分化な細胞の特徴を有している2種の歯根膜組織細胞株(1-11細胞株および1-17細胞株)の間において、発現量が異なる遺伝子の検出を行った。その結果、発現量の異なる2420個の遺伝子が検出された。検出した遺伝子の1つであるTransforming growth factor-β1(TGF-β1)を1-11細胞株と共に培養した。細胞株の細胞増殖が抑制され、歯根膜組織構成線維であるtype I collagen、fibrillin-1および分化マーカーであるalpha smooth muscle actinの発現量が上昇した。
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