• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

生体アパタイトの配向性をも考慮に入れた顎骨の高分解能・大規模有限要素解析

研究課題

研究課題/領域番号 20791441
研究機関東京歯科大学

研究代表者

松永 智  東京歯科大学, 歯学部, 助教 (70453751)

キーワード有限要素解析 / マイクロCT / 骨梁 / 均質化法 / BAp配向性 / 顎骨内部構造 / 荷重伝達経路 / 主応力ベクトル
研究概要

顎骨の骨梁構造にまで考慮した荷重伝達機構を明らかにするため、高分解能撮像分解能のままの要素寸法で高精度三次元有限要素解析を行った。その結果、ビーグル犬を用いたインプラント埋入試料、ヒト下顎骨インプラント埋入モデル、無歯顎下顎骨における高精度な荷重伝達経路を予測することができた。最大主応力のベクトル表記により、これまで応力集中としてとらえていたシミュレーション結果を応力の大きさと方向として表現でき、変位モードを併用することで海綿骨構造が果たす生体力学的な役割を考察できたことは大きな成果である。同時に撮像分解能が応力解析制度に及ぼす影響について考察するために、医療用CT及びマイクロCTを用いて撮像した海綿骨形態の情報を含む解析モデルを作製した。同一の力学的解析結果について比較検討を行ったところ、明確な応力値の差はみられなかったことから、医療用CTを用いた臨床応用の可能性が示唆された。
同時に、顎骨における皮質骨および海綿骨の生体アパタイト結晶(BAp)配向性の計測を行い、下顎頭と下顎第一大臼歯部および下顎中切歯部における皮質骨のBAp配向性を算出した。結果として下顎骨の歯槽部と基底部はBAp優先配向性に大きな違いがあり、基底部では近遠心的に配向しているのに対して、歯槽部では歯の植立方向に強い優先配向性が認められた。
さらに、パラメータ最適化支援ソフトAMDESSを用いて力学の逆解析手法を応用することで、荷重分担に最適なBAp配向を逆算して実測データとの比較を行っており、BAp配向の力学的役割の一端を解明し、シミュレータにBAp配向のパラメータを組み込むための第一段階をクリアした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Three-dimensional analysis of the internal structure of the mandibular condyle in dentulous and edentulous jaws using micro-CT.2009

    • 著者名/発表者名
      Sugisaki M, Matsunaga S, et al.(5名)
    • 雑誌名

      Cranio 27

      ページ: 78-87

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biomechanical role of peri-implant trabecular structures during vertical loading.2009

    • 著者名/発表者名
      Ohashi T, Matsunaga S, et al.(7名)
    • 雑誌名

      Clinical Oral Investigations

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biomechanical role of peri-implant cancellous bone architecture.2009

    • 著者名/発表者名
      Matsunaga S, Ide Y, et al.(7名)
    • 雑誌名

      The International Journal of Prosthodontics(7名)

    • 査読あり
  • [学会発表] 下顎骨関節突起における生体アパタイト結晶の配向性2010

    • 著者名/発表者名
      松永智, 他(3名)
    • 学会等名
      第115回日本解剖学会
    • 発表場所
      岩手医科大学(盛岡市)
    • 年月日
      2010-03-28

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi