研究概要 |
補綴臨床において問題となっているオールセラミッククラウンの破折といったトラブルを回避するため, 模型実験と三次元有限要素解析を行い, コーピング形態の最適化をはかることにより, オールセラミッククラウンの破折強度の向上を目指している. 本年度は, 三次元解析モデルの構築にあたり, 臨床においてトラブルの多い大臼歯部の支台歯模型(6, コバルト-クロム製)を製作した. 製作した支台歯模型のスキャンを行うとともに, 補綴装置形態のワックスアップを行い, これも同様にスキャンを行った. スキャンされた三次元データを, 今年度導入された三次元測定データ処理ソフトウェア(Rapidform XOScan, INUS Technology)を用いて, 三次元有限要素解析の可能なデータ(IGES)へと変換, 3D CAD, SohdWorks 2006(既存のソフトウェア)上にて支台歯とオールセラミッククラウンのアセンブリを行った. また, 同ソフトウェア上において模型実験において解析を予定している4種類のコーピングの設計を行った. 現在は, CosmosWorks 2006(既存のソフトウェア)にてコーピング形態がオールセラミッククラウンの破折強度に及ぼす影響を三次元有限要素法を用いて解析中である. 次年度は模型実験を行い, 得られたデータを三次元有限要素解析へとフィードバックすることにより, コーピング形態の最適化をはかる予定である.
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