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2008 年度 実績報告書

水酸化カルシウムスラリーを用いたチタンインプラントへの骨誘導性能付与

研究課題

研究課題/領域番号 20791460
研究機関北見工業大学

研究代表者

大津 直史  北見工業大学, 工学部, 講師 (10400409)

キーワード歯科インプラント / 表面処理 / オッセオインテグレーション / 化学処理
研究概要

平成20年度においては、形成された被覆層の分析および擬似体液中での性能評価を行うことで、チタンの骨形成性能向上に最適な処理条件の見極めをおこなった。処理パラメータとして、(1) スラリー作製条件、(2) スラリーへのイオン添加、(3) 熱処理条件、について検討した。
検討の結果、(1) 水酸化カルシウム粉末1gに対して蒸留水1mLを混合して作製したものが、処理剤として最適であること、(2) 蒸留水を混合して作製したスラリーを用いると、チタン表面にチタン酸カルシウムが形成するが、Naイオンを含むスラリーで処理をおこなうと、チタン表面にチタン酸カルシウムとチタン酸ナトリウムの混合層が形成すること、(3) チタン酸カルシウムとチタン酸ナトリウムの混合層を持つチタン材料は、擬似体液中においてハイドロキシアパタイトを迅速に形成するが、表面被覆層の密着強度が弱いため処理層が剥離する可能性があり、生体材料としては不適であること、(4) 熱処理条件としては、600℃以上が必要条件であり、650℃が好適であること。また、処理温度を上げ過ぎると界面に二酸化チタンが形成するため、被覆層の密着強度が低下する恐れがあること、以上を明らかにすることが出来た。
これらの成果は、今後の研究遂行において必要不可欠な基本的データであり、この成果を基に、平成21年度の研究を遂行し、本技術を実用化可能な医療技術として押し上げていくことを目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Calcium-hydroxide slurry processing for bioactive calcium titanate coating on titanium2008

    • 著者名/発表者名
      Naofumi Ohtsu
    • 雑誌名

      Surface and Coatings Technology 202

      ページ: 5110-5115

    • 査読あり
  • [学会発表] NaおよびClを含む水酸化カルシウムスラリーで処理したチタンの表面特性2008

    • 著者名/発表者名
      大津直史
    • 学会等名
      日本金属学会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2008-09-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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