研究概要 |
昨年度は姿勢検出センサシステムを臨床および教育に応用することを目的とし、ハード面の改良に取り組んだ。これまでもワイヤレスでデータを転送することはでき、システム的には応用は可能と考えていたが、診療の器具や患者た装着するセンサが大きすぎることが大きな問題であった。そのため、センサの軽量・小型化を行い、有線式センサを完成させることができた。しかし、目標としていた臨床応用のための無線式センサの完成には至らず、今後の課題であると思われる。 また、一昨年に行った本システムをインプラントの埋入に用いる実験を再考し、実験をやり直すとともに実験結果を日本口腔インプラント学会誌に投稿した。さらに、本論文では他のインプラントナビゲーションシステムのレビューも行った。近年、ナビゲーションシステムとしては,Simplant[○!R]などのCTデータを用いてPC上でインプラントの埋入をシミュレートする方法や、IGI[○!R]などの埋入時の顎骨やドリリングの状態をリアルタイムでモニタに表示させる方法が多く用いられでいる。これらの方法は精度的に優れているが、初期費用が高額になることや、外科用ステントを用いるとことでの不具合が生じる可能性があった。我々が開発したシステムでは、こうした問題を解決することができ、精度的にも問題なく、臨床や教育への応用が可能であることが示された。また、Augmentde Kealityと6自由度計測を応用したナビゲーションが検討されており、本システムへの応用の可能性も考えられた。
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