本研究は、ナノバブルおよび超音波エコーを用いて非ウィルス的に疼痛関連遺伝子をリンパ球を含む免疫系細胞に導入し、超局所的に鎮痛物質を発現させることによって、全身性副作用の少ない疼痛管理法を開発することを目的とした。現段階においては物理的手法による免疫細胞系への遺伝子導入は導入効率および施行後細胞生存率の点で問題があり、動物実験において治療効果に有意差が認められなかった。このため新たに培養リンパ球を用いた活性化自己リンパ球移入法を応用し、同様の治療効果を狙った。現段階ではまだ最終的結論には至っていないが、今後条件設定をさらに検討することで非常に有効な治療法となりうる可能性が示唆された。
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